_S*GIRL_
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(CDレビューTOPへ) 今回もインタビューを担当出来ると聞いて、そしてしばらくこのままでいけると聞いて、僕は嬉しかった。 やはりモデル時代とは接する時間も違うし、立場も違う。 編集者として、ファッションページ担当として、自分が見つけた原石が美しく大きく成長してゆくのは嬉しい。 けれど、正直切ないのだ。 過去の思い出が霞んでしまうのではないかと思ってしまう。 だから、まだ仕事が出来るというだけで嬉しい。 歌手としてデビューしてからは外からの目でしか無いが、モデル時代に比べて段違いに自己主張をするようになったように思う。 表情が、仕草が違うのだ。 読者モデルという立場だった彼女はプロのモデル達よりも一段下の立場にいると感じて、そんなコの前では自分から前に出て来なかった。 そんな気遣いが出来るのが長所でもあり、短所でもある。けれども、どんどん注目されてしまう。 立場は難しかったと思う。 今は開放されたかたであろうか?それは僕には分からない。 大人でもない、子供でもない時期の彼女は其れ故か、数多くの顔を持っていると思う。 そんな中にある顔を、引き出したいと思った。 |
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「お花屋さんに行きました!」 今回のインタビューも撮影スタジオだ。 部屋に入ると雑誌の取材を受けて、撮影をしているシオンがいた。 その姿は読者モデルから見慣れたもの。 髪が、伸びたかもしれない。 そして僕の姿を見つけるときちんとお辞儀をしてくれた。 彼女はやっぱり律儀な子だった。 編集部(以下編):「お疲れ様でした。今回は黄色なんだね。」 シオン:「はい、こないだがピンクで、今度は黄色!好きな色だから嬉しいです。」 編:「黄色ってイメージが無かったけど、とても似合っていると思うよ。」 シオン:「本当ですか?嬉しいです。春だからお花も沢山咲くかなぁ、って思って。お花の真ん中、黄色いじゃないですか?それでイメージしてみました。」 編:「じゃあ、作詞している時から黄色にするつもりだったの?」 シオン:「それか緑で。春ってさくらの色ばっかりなんだけど、東京では4月は散ってるから合わないだろうなぁ、って思ったんですよ。」 編:「さくらの曲、多いしね。」 シオン:「(笑)。」 編:「じゃあ、春を探しに行ったのかな?」 シオン:「はい、まず頭にあったのは、小さい頃いた千葉なんですけど、原っぱがあったんです。学校の帰りにタンポポとか小鳥の餌になる草摘んで帰ったりしてたなぁ、って思って。でも今は原っぱなんてないから、とりあえず花屋に。」 編:「お花屋さんなんだ(笑)」 シオン:「だって、学校の帰りだから(笑)。あとは昔の写真も探したけど、お花屋さんで可愛いと思ったのを一本ずつ買って帰って、お母さんに花瓶に挿してもらって、机で考えました。写真も撮ってみたり。」 編:「お花を見たらすぐ出来た?」 シオン:「まさか!全然ダメで枯れちゃった(笑)あとは写真見て、今度はネットで花を調べて睨めっこしてました。冬だったのにもう暖かくなってきて、マジ焦りました。間に合わない!って(笑)」 (←次ページに続く) |
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